院長コラム

2019.09.12更新

皆さん、『アニサキス』をご存知ですか。
最近テレビなどでも取り上げられることが多いので、ご存知の方も多いと思います。
アニサキスは寄生虫の一種で、サバ、アジ、サンマ、カツオ、イワシ、サケ、イカ、などの魚介類に寄生しています。
アニサキス幼虫が寄生している魚介類を生で食べることで、 アニサキス幼虫が胃壁や腸壁に刺入して食中毒(アニサキス症)を引き起こします。
『胃アニサキス症』の症状は、食後数時間後から十数時間後生じるみぞおちの激しい痛み、悪心、嘔吐です。
当院のような胃腸専門のクリニックには、しばしば夜間に激しい胃の痛みに襲われ、翌朝受診される方がいらっしゃいます。
『夕食に刺身やお寿司などを食べた・・・・』などの情報が得られれば、
『胃アニサキス症』を疑い、緊急で内視鏡検査(胃カメラ)を行います。

*この方は、同時に3匹のアニサキス虫体が確認できました。
写真①胃カメラで見ると、このように虫体の一端を粘膜に刺し込んでいる様子がみられます。この症例では、同時に3匹のアニサキス虫体が認められました。
このアニサキス症による胃の痛みは、実は虫体が粘膜に刺さった痛みではなく、アレルギー反応が原因と考えられています。
アニサキス症にならないためには、『取り除く』『冷凍する』『加熱する』が有効です。もしアニサキス症かな?と疑うような急な胃痛を認めたら、クリニックまでご相談ください。

2017.10.06更新

今回は、『鳥肌胃炎』についてお話したいと思います。

鳥肌胃炎とは、その名前の通り内視鏡所見が鳥肌のように凸凹して見えることからその名がつきました。

病理学的にはリンパ濾胞の過形成が認められ、それらが隆起を形成するため内視鏡でみると凸凹した粘膜となります。

鳥肌胃炎

鳥肌胃炎は、若年とくに女性のピロリ菌感染がある方に認められることが多い内視鏡所見とされています。

鳥肌胃炎は、悪性度の高い未分化型胃癌が発生するリスクが高いとする報告もあり、注意が必要です。

とはいえ、鳥肌胃炎もピロリ菌感染の一つの形態に変わりはなく、過度に心配する必要はありません。

『鳥肌胃炎』と診断されたら、早めにきちんとピロリ菌を除菌し、定期的に胃の内視鏡検査を受けることが大切です。

鳥肌胃炎は、除菌を行えば、徐々に改善していき凹凸は消退していきます。

 

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